2025/08/19
论文
臨床病理学教室 大学院生 Thanh Thao Nguyen先生の论文「Sclerosing Angiomatoid Nodular Transformation of the Spleen: A Case Report Highlighting Diagnostic Challenges and the Role of Immunohistochemistry」が Cureus誌に受理?公表されました
脾臓の硬化性血管腫様結節性変化（Sclerosing Angiomatoid Nodular Transformation: SANT）は、稀で良性の血管性病変であり、臨床所見および画像所見が特異的でないため、診断に大きな課題を伴う疾患である。今回、われわれは慢性的な左季肋部痛を主訴とする35歳男性例を経験した。本症例では、造影CTにて造影効果の乏しい脾腫瘤を認め、さらにPET-CTにおいてフルオロデオキシグルコースの集積増加を確認した。全脾摘術を施行し、病理組織学的検討の結果、明瞭に境界された血管腫様結節内に多様な血管構造、線維硬化、およびヘモジデリン沈着を認めた。免疫組織化学的解析では、CD34+/CD31+/CD8?の毛細血管、CD8+/CD31+/CD34?の類洞様血管、およびCD31+の細静脈という特徴的な三相性血管プロファイルが明らかとなった。さらに、Epstein-Barrウイルス（EBV）およびIgG4関連疾患との関連は否定された。本症例は、SANTの確定診断および他の脾血管性腫瘍との鑑別における病理組織学的?免疫組織化学的評価の重要性を示すものである。また、持続的な原因不明の腹痛を呈する若年患者においても、脾腫瘤の鑑別診断にSANTを考慮すべきであることを強調する。
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